箱庭セットを設置し、室内整備を行いました。

当室に、箱庭セットを設置しました。少し前より、箱庭セットはありましたが、
箱庭療法を行うためのよりよい室内整備を行いましたのでお知らせします。

箱庭療法は、砂の入った箱の中に、人、動植物、乗り物、建物などのミニチュアを置き
何かを表現したり遊んだりすることを通して行う心理療法です。

この治療法は、1929年、ロンドンの小児科医M.ローエンフェルトによって「世界技法」と創始され、
スイスのD.カルフがユング心理学の考え方を取り入れながら発展させました。
日本には、1965年、河合隼雄先生が導入し、その後急速に広がって、
現在では病院や心理相談室などで広く使われています。

箱庭療法は子どもさんはもちろんのこと、大人の方にも行っていただける芸術表現療法の一つです。
セラピストに守られた空間の中、砂箱の中にフィギュアを置いて好きな世界をつくっていくので
そこにその方の心の世界があらわれます。

設備や場所の関係で、箱庭セットを備えている相談機関は多くはないようですが
当室では、当室の特徴を生かし、自然の気配の感じられるお部屋で
ご自身の心に向き合いやすい雰囲気の中、箱庭をつくっていただければと考えていました。
ご自身を振り返ってみる一つの機会として、広く箱庭をご利用いただければと思っています。