成田善弘先生をお招きし、ご講演『心理療法についてー治療関係の内と外』をお話しいただきました。

 開室記念の会として成田善弘先生をお招きし、当室にてご講演『心理療法についてー治療関係の内と外ー』をお話しいただきました。
 当日はコロナ感染予防の観点から人数制限を余儀なくされましたが、精神科医・臨床心理士の皆様がお越し下さり貴重な時間となりました。活発な質疑応答が行われました。

 ご講演の中で治療構造のお話もあり、意図的構造と非意図的構造についてうかがいました。
 当室は樹が見える場所での相談を願いつくられたため意図的構造であること、そして我々セラピストは非意図的構造で心理療法を行うことも多いのですが、構造によって心理療法の性質が大きく異なること、その両者の違いを体験できることは恵まれたことでもあるとのお話でした。

 お一人の先生が当室について「大きな木々に面して気持ちがよい環境にあり、人も自然の一部であり、そこに戻って癒され、エネルギーを蓄えるようなイメ―ジが浮かんできました」とご感想をお伝え下さいました。
 改めて振り返ると、当室はそのようなことを願ってつくられたのでした。言葉にしていなかった思いをこの場所から汲み取って頂けたことを嬉しく思います。

 コロナ禍での開室で1年半余が経過しましたが、新規感染者数が0の時期にその合間をぬって開室記念の会を行えたことに感謝申し上げます。ご参加下さった皆様、そして今回はご参加いただけなかった皆様、暖かい言葉を頂きありがとうございました。
 これからも日々の心理臨床活動を地道にコツコツと行ってまいります。
 そして当室が「こころ」について学べる場となるよう研鑽を積んでいければと思います。