母子支援の会にて講演『愛着(アタッチメント)について』を行いました

 母子支援の対人援助専門家の方の講座にて、講演『愛着(アタッチメント)について』を行いました。
 助産師、教員、看護師、作業療法士の方がお集りいただき、概論について、また現場での具体的な関わり方についてお話ししました。
 母子支援や学校現場での困り感や疑問点について活発なご質問をいただき、「大変分かりやすかった」「具体的な例を聞けて実際に対象者の方に関わる際の参考になった」等、ご感想をいただき終了しました。

 乳幼児期に形成された愛着(アタッチメント)のパターンは、生涯を通じてその方の自己イメージや対人イメージ、ひいては人生についてのイメージを左右すると言われますが、それは乳幼児期の後、どのように人と関わりどのような出来事を経験したかでも変化しうると思われます。
 つまり、愛着障害もその後修正が可能ということです。
 それは私たちが、やはり人と人との間で生きているということを思い出させてくれます。

 また、妊娠・出産・その後の子育ての時期は、乳幼児期についで、人のアタッチメント行動が活発になる時期です。
 無意識に眠る乳幼児期の記憶や、嬉しい思いだけではなく自分の根っこにある様々な思いがよみがえるのも、この時期なのかもしれません。
 そのため、もうすぐ母親となる女性や母親となった女性とその家族を、子どもへの支援を中心にそっとサポートしていくことが、母子支援での重要な関わりの一つであると言えましょう。

 愛が循環する社会をと願い、活動をしておられる参加者の皆様に大変刺激を受け、改めてその重要性を実感した時間でした。