学び舎とのお別れ タイムスリップ

 母校の取り壊しと移転に伴い、校舎の見納め同窓会に参加しました。同窓会といっても飲食と会合はなく、取り壊される前に外からでも一目お別れをと、皆さんが感染防止対策を徹底しつつ、実施されました。

 ここには裏山があり、始めて訪れたとき、雨上がりに霧がかった校舎と門からの道が神秘的に感じられ、入学の決心を固めたことが思い出されます。
 長い年月が経っていました。その間、ほんとうに色々なことがありましたが、卒業後初めて、何十年ぶりかに訪れた学び舎は当時のままそこにありました。
 そしてタイムスリップしたように、その場に当時の友人や先生の姿が、そのままの姿で目の前に、映像として蘇ってきました。
 記憶というのは時間を簡単に飛び越えるものなのですね。
 部活で懸命に練習する姿、授業を受ける姿…。そこここに、皆がいました。
 
 一人一人の近況をうかがいました。それぞれに年を重ね、取り壊される校舎の前で今日会えていることが不思議でなりません。次に会えるのは何年後なのでしょう。この先、何回会うことができるのでしょう。

 皆さん本当にありがとう。皆さんのおかげで、泣かずに学び舎とお別れすることができました。