楓の木 fuunoki のコラボレーション

当室は木と土壁でつくられた相談室です。
その建物や家具を手がけて下さる大工さんへの依頼は
「木々の見える部屋でカウンセリングを行いたい」という願いがきっかけでした。

箱庭療法を始めたスイスのカルフさんは、深い森と伝統的な建物にある面接室を説明し
「自由で保護された空間」成立の前提としての「場」を何よりも重視していたと言われています。
また河合隼雄先生は、人の心にいかに土や大地との繋がりが大切であるかを説かれました。

私自身は、ある木の温もりに満ちた宿を訪れていた時期があり
そこでの「心の癒し」の体験が長く胸にありました。

・・・お話をうかがうだけではなく、来談された方が木の温かみに包まれリラックスし
心のままに語れる空間を。
ふと視線を向けた先に木々の姿が目に入るよう。
箱庭も自然の気配が感じられる場所で行えれば。
モチベーションが上がり、再び訪れたくなる空間に。・・・

造家工房さんはこれらの希望をご理解下さり、イメージを形にし、現実のものとして下さいました。

小さい部屋ですが、今では来談の方々が「ここは本当に落ち着きます」と仰って下さいます。
また私自身も、しん…とした空気感の中、よりその方の「心」が伝わってくるように感じながら
お話をうかがっていることに気付かされる時があるのです。

土壁は自然のままの素材で、音の響きが柔らかく
木の香りにはストレスを軽減し脳を活性化する物質が含まれると言われています。

セラピストの面接技術やその姿勢はもちろんのこと
面接空間での安心や空気感によっても「心」が動き、守られることを実感しています。


株式会社造家工房さん 当室紹介ページ https://zouka.net/custom-furniture01/

美瑛・上富良野町の宿 トロルドハウゲンさん
 (現在営業は終了されていますが、その「心の癒し」に大きく影響を受けております)